マルテン・ブログ

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気に入ったものを自己満足で挙げていきます。

Martin Margiela ⑩ 05ss 疑似切替デザイン・ニット

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だいぶ前に購入したものですが、こちらは05ssに⑩ラインからリリースされたコットンニットです。
疑似切替デザインいう名前は第一印象で僕が勝手に付けました^^;
(後々変えるかもしれません)
 
05年頃のマルジェラは詳しい方々からの評価が高く人気のシーズンというイメージがありますが、ショップやオークションでもほとんど見かける機会がなく、実際に買ってみないことには分からないアイテムが多いですよね。
(HUgEやBRUTUSで04-05aw、05-06aw、06ssの特集が組まれているので代表的なアイテムは見ることができますが、掲載されていないアイテムも当然あったはずで、それらのアイテムも気になるところです。)
 
05ssというと⑭ラインが初めてリリースされた時期だったはず。
パッと見はなんの変哲もないニットなので⑭ラインっぽさも感じるられますが、細部を見ていくと⑩ラインらしさ・初期のマルジェラらしさがあります。
 
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追記:BRUTUS#694付録より抜粋
⑩ライン⇒⑩はメゾン・マルタン・マルジェラが、そのメンズウェアのコンセプト、デザインと創造性に対する愛を表現するコレクションです。メンズファッションについての既成概念に疑問を呈し、解体と作り替えの行為を通じて表してきた姿勢は、このコレクションによって示されます。
 
⑭ライン⇒⑭の服は普遍性を表現しています。着ることに対しての私的なアプローチです。シーズンごとに変わるデザインや、特定の年齢層ではなく、好みを大切にしています。フィット感、素材のリサーチや手仕上げと共に、洗練されたシンプルさを実現するため、一着一着の内部の完成度にも特別な注意が払われます。
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トップの画像では絶対に分からなかったと思いますが、胸や肩に生地の切替を思わせる織りの変化があるのがお分かりになるでしょうか?
擬似切替という名前はこのあたりから引っ張ってきました。
 
 
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胸はラベルをイメージしているよう。
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ニットにデザインを加える場合、色や糸を切替たり(上記写真はカルヴェンのトナカイニット)、アランニットのようにあからさまに折り方を変えて柄を表現するのが一般的ですが、このニットのように「織りのピッチ(糸の撚り?)を変えるだけのデザイン表現」はなんともマルジェラらしいアプローチに感じます。

裁縫は素人なので分からないのですが、部分的にピッチを変えることって簡単にできるものなのでしょうか?
裏側を見ると、横線は後縫いに見えるので分かるのですが、縦線の表現は特に難しそう…
 
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この糸のピッチ変化によるデザインはバックや袖にも入っています。
たぶん、他人が見ても絶対に気づけないとは思いますが。

袖口はかなり長めに作られていて、正直に言えば扱いにくさがありますが、アンデルセンアンデルセンのフィッシャーマン・ニットのように折り返して着るのもありかなと。

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しっかり硬いコットン地なので、伸縮性はあまりありません。
 
 
 
縫い合わせも非常に頑丈です。生地の堅牢さも合わせ、着用後にガンガン洗ってもへたらない安心感あります。
トップ画像を見てもわかりますが、今はやりのブランドと比べると肩幅もやや広めですし、作りの頑丈さと合わせ、かなり男臭いシルエットのニットに分類されます。

僕はガタイがよい人間ではないので、着ていてもそれほどフィット感が無いのが残念です^^;
着る人が着れば凄くかっこよく着こなせそうな気がします。
使用頻度はかなり低いのですが、今後自分の体型がオジサン化してきたときこそ活躍しそうです。