マルテン・ブログ

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気に入ったものを自己満足で挙げていきます。

Martin Margiela ⓪⑩ 04ss 再構築デニム・スウェット

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こちらは04ssにアーティザナルラインからリリースされた再構築デニムのスウェットです。

 

所有しているマルジェラのアイテムの中でも気に入っているアイテムの1つ。
雑誌「CREAM」09号にも掲載されており、それなりに知名度があるのではないでしょうか。


ベストもあるようですが、こちらはスウェットとして出来上がった後にアームを引き裂いて作られたように見えますね。

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古着のデニムパンツを解体・再構築して作られているので、全体の配色はバリエーションに富んでいます。様々な風合いのものがありますが、各リブの色だけは濃い藍色か水色で統一されているようです。

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こちらの色合いも凄く良いのですが、販売価格が数十万円しています^ ^;

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近頃、デニム素材を再構築したアイテムはマルジェラに限らず様々なブランドからも発表されていますが、実際の古着を使って再構築しているブランドは稀なのではないでしょうか。

 

解体という作業が追加されるので、手間がかかりすぎるが故にコスト面でペイしないのか。あるいはニーズが無いのか。

マルジェラでもRE-EDITIONとして04ssを意識したスウェットがリリースされていたりもします。

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が、いかにも『再構築と名を打てば売れるんでしょ?』という雰囲気。これは昨今のマルジェラに限らず他の再構築を謳うブランドも同じような印象を受けます。

実際に使われた古着を基にしていない点でも、マルジェラの元々の『再構築』というアーティザナル・コンセプトから外れていて、個人的にはあまりに商業臭さを感じてしまいました。

アーティザナルはそれ自体が一点物であることが魅力ですし、本来とは違う物(今回はデニムパンツ)から新しい型(スウェット)に再構築されるが故に、歪な雰囲気が残っていて、見る人に違和感や好奇心を沸かせてくれる気がします。そう言った唯一無二の特徴を備えた物にこそ『再構築』や『アーティザナル』という名を冠して欲しいと思ってしまいます。

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話をアイテムに戻します。

このアイテムはデニムパンツを基にしているので、随所にパンツのポケット跡が残っていて、それがデザインになっています。

敢えて生地を裂いたままの状態で残したりしていて、絶妙なアクセントに。

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正面の縫い合わせは再構築にあたり、敢えて糸色を変えて縫い合わせられています。

凄いこだわりです。(手作業の関係で単に糸が足りなくなって足しただけかもしれませんが笑)

 

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この個体はホワイトデニム~濃いめのウォッシュドデニムが使われていて、さほどコントラストを付けずにグラデーションになるよう配置されているのが素晴らしい。個人的にツボでした。

 

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色合いが結構明るめで、何処と無く若々しい雰囲気もありますが、公式のルックでは髭のおじさまでも素敵に着こなされております^ ^;

写真のとおり、ややオーバーサイズに作られていますが、近年流行りのオーバーサイズルックに則って考えると174cm60kgでちょうど良いサイズ感でした。

 

色味が薄いこと、デニム生地でドレープが出ないことから、結構モッサリしたシルエットにはなりますが、これもこのアイテムの(アーティザナルの)唯一性ではないでしょうか。