visvim 22awシーズンのカディシャツです。
このところ、visvimに注目しています。
オンライン画像だけで見るとあまりピンとこないのですが、店頭で実物を見ると伝わってくるものがあり、ちょくちょくお店にも立ち寄っています。
全てのアイテムが好みなわけではない(むしろ、これはちょっと…と思うアイテムのほうが多い)のですが、ピンポイントでツボにハマるものもあり、いくつかのアイテムも購入に至っています。
直営店での購入点数はそう多くないのですが23aw受注会にも招待頂けたので、2点ほど受注しました。この後も紹介は続きそうです。
ブランドとしても受注生産を中心に考えているようで、受注が多いアイテムは店頭やオンラインに在庫が回せないこともあるとのことでした。
さて、このシャツの最大の魅力は、この生地の表情と着心地です。
甘い織りにチェック柄もボンヤリ載っていて、柄の強さを良い意味で消してくれているのがちょうど良い具合。
インド綿を使用した、通称"カディ・シャツ"だそう。
カディという単語は今まで殆ど意識していませんでしたが、この他に見ない柔らかな肌触りをきっかけに、少し調べてみました。
こちらは、カディのサプライヤーCALICOさんが発行するインド・カディにかかわる本。
CALICOさんはここ数年で個人的に注目しているMITTANというブランドとも繋がりがあるようです。本からも熱い想いを持っているのが伝わってきます。
カディに関して、CALICOさんは「経糸・緯糸ともに手紡ぎのもの」を原則としているとのこと。
実際には、経糸のみが手紡ぎのものや、力織り機で織られるものもカディと呼ばれることがあるそうです。
本の内容としては、インドの歴史にも触れつつ生産背景、文化などインドに関する幅広い記載があります。
中学?高校?の歴史で綿織物だとか絹織物だとか、テストのために覚えたりしましたが、改めて服好きの視点で読み直してみたら面白いかもしれませんね。
インドという国の、カディに対する歴史を知ってからだと、一層この生地に愛着も湧いてきます。
生地だけでなく、シルエットにも特徴があります。
シャツに限らないのですが、近年のvisvimはかなり肩幅・身幅を大きくとったアイテムが多いです。
このシャツも、平置きで肩幅・身幅ともに60cmを超えています。
一方で、単にBIGシルエットではなく、絞るところは絞っているところは他のブランドと明らかな違いです。
通常、これだけ身幅をとると、それに釣られて各部の丈も大きくなることが多いのですが、袖丈や着丈は敢えて短くなっていて、着用時には緩い雰囲気ながらスッキリしたシルエットになります。
このバランス感が個人的にツボになっています。
174cm, 59kgの僕がサイズ2でちょうど良い具合のリラックスシルエットです。(もう少しジャストで着るならサイズ1でも良いかもしれません。)
袖口もボタンで調整でき、シルエットにメリハリが出ます。(蛇足ですが、僕は袖口の余ったボタンが見えるのが嫌なので、キツくなる方のボタンをとめるようにしています。)
シャツ袖はどうしても手にかからないようにしたいので、好みに合致する仕様です。
ボタンに関しては、牛ホーン製のオリジナル。これもいい味をだしています。
襟に関しては、着用時に敢えて着物のように"襟が抜ける"ようになっている気がします。
少しクセのある襟・首元のシルエットなので、好みによって良し悪し受け取りは様々かもしれません。
visvimは最近になって改めて注目したばかりなので詳しくないのですが、シャツの代表的な型として"Lumber"、"Palmar"、"Pioneer"などがあるようです。
少しずつ形も雰囲気も違いますが、僕は結果として"Pioneer"という型が好みのようです。
個人的な印象としては、
Pioneer < Palmar < Lumber
の順で肩の張った男っぽい雰囲気が強くなっているように感じます。
今くらいの時期に着るのにちょうどいいのですが、直ぐに暑い夏が来そうですよね。
秋にかけては、手持ちのロンハーマンのカシミヤパンツと合わせると雰囲気抜群で、お気に入りの組み合わせです。